ベンチマークとは?個人の資産運用では何をベンチマークとすべきか?

こんにちは。YUMAです。

ベンチマーク、資産運用の世界で当たり前のように使われる言葉です。

投資主体が誰なのか?個人投資家なのかプロなのか?

資産運用の目標は何なのか?

これらの状況によってベンチマークは変わって当然のものです。

個人投資家として何をベンチマークとすべきなのかを考えてみました。

ベンチマークとは?

まずはwikipediaより。

ベンチマークbenchmark)とは、本来は測量において利用する水準点を示す語で、転じて金融資産運用や株式投資における指標銘柄など、比較のために用いる指標を意味する。

測量するための水準点。

つまり、そこからどれだけ離れてるかだとか高度がどうだとかの相対的な数値を測るための概念と言えますね。

金融の世界では、資産運用のパフォーマンスを測るための基準をベンチマークと呼びます。パフォーマンス比較の参考値とも言えますね。

具体的には何がベンチマークとして使われているのでしょうか?

それは投資家ごとに異なります。

測量される投資家

例えば、投資信託を運用するプロの運用者、いわゆるファンドマネージャーを評価するベンチマークには投資対象資産の代表的なインデックスが用いられます。

日本株のアクティブファンドであればTOPIXが最も多く用いられます。なぜ日経平均ではなくTOPIXなのかと言えば、日経平均はわずか225銘柄の大型株のみを採用しているし、株価平均で指数を算出しているために値嵩株の影響を受けやすいためです。

一方で、TOPIXのように広範な銘柄に分散投資され、時価総額で指数ウェイトが計算されるインデックスは一般的にベンチマークに適しています。

なぜかと言うと、アクティブ運用の能力を測るためには出来るだけ恣意的な運用をしない平均的な株式パフォーマンスを表すインデックスをベンチマークとした方が良いからです。時価総額加重インデックスはいわゆるバイアンドホールドですから、恣意的な売買をしない買い持ち戦略そのものです。

したがって、運用のプロの能力の良し悪しを測るためのベンチマークには、TOPIXやS&P500やMSCI算出のインデックスが使われるのが一般的です。

個人投資家にとってのベンチマーク

個人投資家にとってはどうでしょうか?

TOPIXやS&P500に勝ったか負けたかなんて正直どうでもいいことですよね。

目標リターン

個人投資家にとって資産運用の目標は何でしょうか?

それがまさにベンチマークとなりえます。

例えば、老後までにxx万円欲しいから今のoo万円を年率A%で増やしたい。そうなれば年率A%がベンチマークとなるでしょう。

A%を上回ったか下回ったかを気にしていくことになります(ただし、この考え方は私はあまり支持しません)。

インフレ率

一方で、そこまで具体的な目標はない場合、インフレ率というのがベンチマークとなるかもしれません。

なぜなら、世の中の物価が上がっていくスピードは生活費の上昇ですから、余裕資金はそれを上回る成長をしてくれなければ実質的に生活費の負担が増すことになるからです。

金利

金利というのもベンチマークになります。

リスク資産での資産運用をしない場合、資産成長率は無リスク資産での成長率、すなわち多くの場合は銀行預金金利になります。

金利を上回れるかどうかはリスク資産で資産運用をしたことの結果ですから、定期預金にしろ普通預金にしろ預金金利というのはベンチマークとして整合的です。

私のベンチマーク

では私は何をベンチマークとして意識しているか?

正直、あまり考えたことがなかったので今回あらためて考えたのですが、私のベンチマークは「金利」と「目標リターン」のミックスなんだなと思います。あまり面白くない考え方ですが。

金利をベンチマークと考えたとき、実質的にはゼロ金利ですから、要は「元本を増やせたかどうか」「損をしなかったかどうか」を考えることになります。

絶対リターンのみを考えるということですね。これはとても合理的で直感的です。

私もその考え方がベースです。少しでも増えたら嬉しいなくらいの気持ちで資産運用をしています。

ただし、その場合はリスク資産への投資割合を決めるのが難しくなってきます。

リスク資産にたくさん投資しても少ししか投資しなくても勝ち負けという結果だけを見れば変わらないからです。

例えば、株式:預金の投資比率が50:50であろうと1:99であろうと、運用金額全体が金利による資産成長を上回るかは株式のパフォーマンスで決まります。上がるか下がるかは株式だけの話で、しかもその振れ幅(リスク)が圧倒的に大きいからです。

こうなると一体いくらをリスク資産に投資していくらを預金に置いておくべきか、答えの難しい問題に直面します。

なので、私は少しでも増えたら良いなという「金利=ベンチマーク」の考えをベースにしているものの、少しだけ欲をかいて、いやスケベ心で、いや少しだけでも生活にインパクトのある投資成果を目指して投資額を決めています。

投資成果が100円ではQOL向上にインパクトがほぼありませんが、1万円あれば美味しいお寿司が食べられます。それと同じ考えですね。

そういう意味で私のベンチマークは、「金利」+「QOL向上欲求」です。

後者は年率A%という具体的な数値は想定していませんが、巷でよく言われる数値、株式の期待リターン4~6%より低かったとしても全く気になりません。そういうレベルでしかリスクを取っていないとも言えますね。

それではまた。