投資ワンルームマンションを1部屋売ってみた

こんにちは。YUMAです。

私は投資用のワンルーム区分マンションを4部屋保有しています。

先日、ちょうど新築戸建てのマイホームを買ったところでしたが、同時進行で投資マンションの1部屋の売却手続きをしていました。

今日はその経緯をまとめておきます。

売却のきっかけ

まず、そもそもなんで売却しようと思ったかと言えば、マイホームを買おうと思ったときに投資用のローンが約7,000万円もあるのに銀行から借りられるのか?という不安があったためです。

借りられたとしても、本来の収入ステータスから計算したローン上限に比べて低い金額しか借りられないのでは?そう思って、少しでもローン残債を減らしておくかという思いで売却の検討を始めました。

ただ、結果的にはこれは杞憂でした。現在のローン残債がいくらあるかはあくまで参考情報として見られるだけで、実質的に重要なのは返済比率、つまり「月の収入に占めるローンの返済額がいくらなのか」であるようです。

私の場合、投資マンションによるローン返済と家賃収入はほぼトントン(マイナスですが)です。保有していてもしていなくても、マイホームのローン返済比率にはほとんど影響を与えませんので、保有マンションを売っても売らなくても借入可能額にはほぼ影響ないとのことでした。

もちろん借入先の金融機関によって異なりますが、三菱UFJ銀行は上記の通りでした。

結果的には上記の通りでしたが、売却検討したときに色々と査定もしてもらってそこそこ満足のいく条件も出ていたし、2024年初の時点で保有期間は5年を超えている物件がほとんどなので短期譲渡ではなく長期譲渡の譲渡課税対象となりますので、まあ1件くらい試しに売ってみるか!ということにしました。

金利が上がってきて収支が悪くなってきたこともあります。

各社への査定

売却を検討し始めた段階で投資マンションを扱う不動産業者に4件とも売却査定額を出してもらいました。

5-6社に依頼しましたが、やはり会社によって微妙に値段が異なっており、端的に言ってしまえば大手、というか扱っている物件数が多い会社のほうが条件は良かったです。

会社名を出してしまうと、リノシ―(GA technologies)とJPリターンズの2社が同程度に高い条件を出しており、他は幾分条件が劣るという感じでした。

売ることに決めた物件

今回、売ることにしたのは台東区の物件です。

4件のうちどれを売ろうか考えたときに、まず考えたのは節税効果です。私は建物の減価償却を「建物」と「付属設備」に分けて減価償却しています。

このうち、「付属設備」は耐用年数が短いため、買った後に早いスピードでたくさんの減価償却が稼げる一方で、築年数が経過してくると早くも簿価ゼロ(実際には備忘価格として1円)になってしまいます。

台東区の物件は買った時点で築年数が10年以上の物件で、1,2年前から付属設備からの減価償却はゼロとなってしまった物件です。

建物部分の減価償却はまだまだ長く残っていますが、毎年の償却額が小さいので節税効果としては小さい物件となっていました。

一方で、査定してもらったときの物件価格は他の物件に比べて魅力的に見えました。

4件とも買った当初から家賃の値上げはしていないのですが、なぜか台東区の物件がわりと好条件でした。

買ったときにやや割安に買えたのか、もしくは台東区への人気が上がってきたのか、もしくは単なる誤差のレベルなのかは分かりません。

買ったときの物件価格よりも60万円高く買い取ってもらえることになりました。

売却手続き

今回、びっくりしたのですが、売却にあたっては契約やらなにやら含めて全てオンラインで済むため、不動産業者や司法書士とは一度も顔を合わせることなく手続きが完了しました。ものすごい効率的ですね。

買うときは、やたらとハンコを押したり、何度も面倒な手続きがあったのに売るときは超ラクです。

流れとしては、まず契約です。あらかじめメールで契約書のドラフトが送られてきて、これについて電話で詳しい説明を受けます。基本的には全てリーズナブルで自然な契約内容ですので承諾します。そして、本契約の契約書をメールで送ってもらい、電子押印とサインをしたうえでオンラインで送り返します。全部スマホで完了できます。

次に、ローン借入先の金融機関に連絡をして、売却の引き渡しと同時に繰上返済(残債の全決済)ができるように調整します。1か月前の告知が必要なので余裕を持った引き渡し日を設定します。金融機関から送られてくる書類に必要事項を記入して返送すれば手続き完了です。あとは金融機関と不動産業者が裏で話して調整してくれます。ちなみにクレディセゾンですが、繰上返済には返済額の0.5%の手数料がかかります。(意味が分かりません)

そのあとは、不動産業者が提携している司法書士とのやりとりです。登記の変更や抵当権の抹消手続きなど、法的な手続きを全て一括で代行してもらいます。そのための、電話での本人確認、委任状にサインしたり印鑑を押して郵送で返送したりといった手続きがあります。これらは紙ベースです。

あとは今の賃貸管理業者との賃貸管理契約を解除をする手続きが必要です。私の場合、マスターリース契約という賃貸管理契約で、これは買ったときに気にせずに契約してしまったので非常に厄介な契約でしたが、あらかじめ賃貸管理業者に連絡をして解約に承諾してもらいました。ただし、家賃3か月分の違約金がかかります。

投資成果

まだ、きちんと計算していないのですが、売却価格からローンの残債、司法書士への手数料、ローン繰上返済手数料(返済額の0.5%)を引いた手残りが240万円ほどです。

ここから賃貸管理契約解約のための違約金を約26万円払います。

すると残りが約210万円くらい。

買ったときの諸経費が40万円とすると、取引そのものの儲けは170万円くらい。保有期間中の家賃とローンの返済が概ねトントンで、固定資産税は毎年5万円弱払っていましたが、2年ごとに更新料の半分が入ってきていました。

あとは減価償却やら雑費で節税効果があったはずで、まあ節税も含めれば概ねトントンか黒字にはなっていたはずです。

あと、忘れてはいけないのが今回の売却にかかる譲渡税です。長期譲渡なので譲渡所得の約20%です。今年分の確定申告を来年行う時に申告する必要があります。これがいくらかまだ計算してないのですが、ざっくり60-70万円くらいでしょう。

仮に70万円とすると、儲けは100万円ほどに減ります。

保守的に計算していますが、買ったときの諸経費40万円を投資元本として儲けが100万円とすると累積投資リターンは120%、5年で回したと思えば単利でも年率24%です。

儲けの金額自体は大きくないですが、リターンの数値だけ見ればまずまずといったところでしょうか。

感想

今回、試しに物件を1つ売ってみて、意外とスムーズにいくことが分かりました。

業者によって異なるのかもしれませんが、1度も対面で会うことなく完結するので非常に効率的です。

また、面倒な法的手続きも全て司法書士がやってくれる(司法書士に払う手数料は全部で3万円くらい)ので自分でかける手間はほぼありません。

あとは、4件のうち1件がなくなることで、なんだか肩の荷が下りたようなホッとした感覚がある一方で、今の投資環境下で新たに物件を買うことはないので1つ減ったことに妙な寂しさもあります。

今回売った物件はおそらく4件の中で最も投資成果が高い物件だったため、他の物件を売るときにはもう少し投資成果は減るかもしれません。それでも長く持てば持つほど残債が減っていき、売るときの手残りは増えると思われるので大きな不安はありません。

あとはこれまで続いてきた不動産価格の上昇がどうなるのか、金利が上がってついに下落に転じるのかが不透明ですが、2件目を売るのは結構先になりそうな気がしています。

今後の検討課題は、退去が出た時点で家賃を上げるかどうかを検討するのと、株があまりにも高どまっているので、ここからは株への投資はストップして繰り上げ返済を考えています。

現状で、借入金利が2.5%前後まで上がってきているので、ここから株式に投資するよりは繰り上げ返済に振り向けていきたいと思います。

それではまた。