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Global Retirement Index(世界リタイア指数)なるものが興味深い
こんにちは。YUMAです。
Global Retirement IndexなるものをフランスのNatixisという金融グループが毎年公表していることを知りました。
日本語にするとGlobal(世界的)Retirement(引退後、退職後)Index(指数)でしょうか。
これは引退後もしくは退職後にどれだけ快適に生活を送ることができるかを定量的に表した指数です。
引退後にとても過ごしやすい国であれば高い得点(ランキング)がつき、逆であれば低い点数となります。
老後に暮らしやすい国はどこなんでしょう?日本はランキングでどの場所にいるんでしょう?
目次
Global Retirement Indexの構造
まずこの指数がどのように作られているかを確認します。
大きく分けて次の4つのカテゴリで点数をつけて、それを合成することで総合点数(総合ランキング)を作っています。
- Finances in Retirement Index(引退後の経済的豊かさ)
- Material Wellbeinng Index(物質的な豊かさ)
- Health Index(健康)
- Quality of Life Index(生活の質)
こうして見ると至極まっとうな4つのカテゴリですね。4つのカテゴリの中ではさらに細分化された項目があり、それらの細分化された項目の点数を積み上げて作られています。詳細は後ほど見ていきます。
この指数は世界の44ヵ国について算出されています。
総合ランキング
早速ですが、総合ランキングを見ていきます。
1位から順に、ノルウェー、スイス、アイスランド、アイルランド、ルクセンブルグ、オランダ、オーストラリア、ニュージーランド、ドイツ、デンマークとなっています。
なんだかイメージが付きやすいというか、どこかで見たランキングと似ているような。やはり、北欧系の国が多いですね。
しかも、1~4位は去年とランキングが変わらず定位置となっていますね。さらに1,2位のノルウェーとスイスは10年前から同じランキングで1~2位となってます。
日本はトップ10に入ってませんが、実は24位となっています。昨年は22位、10年前は27位です。
ちなみに、アメリカは20位で韓国は21位です。
日本はどのポイントが弱くてどのポイントに競争力があるんでしょう。見ていきます。
1.Finances in Retirement Index(引退後の経済的豊かさ)
このサブ指数は、「老齢人口」「不良債権」「インフレ」「金利」「税負担」「政府債務」「ガバナンス」の7つの指標を積み上げることで作られています。
1位のスイスは税負担の高スコアが大きく影響しているほか、インフレ(2位)、ガバナンス(4位)、不良債権(7位)、政府債務(9位)とバランスが取れているとのことです。
2位は韓国です。不良債権で1位でありインフレでも5位とのこと。総合ランキングで10位に入っていない韓国がここで2位というのは意外です。
日本はと言えば、25位までランキングが発表されておりますが、圏外となっています。政府債務と言ったら日本が世界1ですから、明らかに点数が低いというのは何となく分かりますね。インフレは低いので良さそうですが、老齢人口もおそらく世界トップクラスで点数が悪いでしょう。不良債権、税負担も微妙ですね。
2.Material Wellbeinng Index(物質的な豊かさ)
こちらは「収入格差」「1人当たりの収入」「失業率」の3指標を積み上げて計算されています。
1位はノルウェーです。そこにスロベニア、アイスランド、チェコ、オランダ、スイス、アイルランドと続きます。北欧系で人口が少なく、いわゆる福祉国家とか言われる国が多いですね。
日本はまたまた25位には入っておらず圏外でした。収入格差はそこまで多くないように感じますが、非正規雇用や派遣の問題もあるでしょう。失業率はおそらくトップレベルに低い気はしますが。
3.Health Index(健康)
こちらは「1人当たり医療費」「寿命」「保険適用外医療費」によって計算されています。
1位は福祉国家ノルウェーですが、2位はなんと日本。寿命では当然トップ、そのほか手厚い保険制度が高スコアを獲得したようです。北欧型福祉国家似混ざって日本が2位というのも面白いですね。
4.Quality of Life Index(生活の質)
こちらは「幸福度」「空気の清潔度」「水・衛生状況」「生物多様性」「環境」の各指標の積み上げから計算されています。
1位はフィンランド。幸福度で1位、水・衛生状況で1位、空気の清潔度で3位となったそうです。やはり全体的に北欧が多いですね。
日本は25位以内に入らず圏外です。
まとめ
全体的に欧州、それも北欧系の国が多くランクインしているのは何となくイメージにあるでしょうか。
一方で、アジアの国々や自由の国アメリカが目立たないのはどういうことでしょうかね。
たしかにアメリカは経済格差は大きいし、インフレもすごいし、国民保険も薄いし弱者には厳しいというイメージはありますが。
なんとなくですが、こじんまりとした国が高位に入りやすい印象を受けました。
今回はざっとランキングを見ましたが、せっかくなのでどのような経済指標をどう合成しているのかまで詳しく調べて次回の記事にしたいと思います。
それではまた。