生活防衛資金という言葉に感じる違和感。あなたが本当に防衛したいものは何ですか?

こんにちは。YUMAです。

生活防衛資金という言葉は誰が最初に使い始めたのか分からないのですが、私にとっては違和感がある言葉です。

多くのブロガーが「半年分は必要」とか「2年分あると安心」と主張していますがあまり納得できてません。

↓リスク資産と現金保有比率が大事。よろしかったらどうぞ。

今回は私の現金保有についての考え方を書きます。かなり保守的なのであまり受け入れられないかも💦

巷で言う生活防衛資金とは

生活防衛資金という言葉で検索すると「病気やリストラで収入が途絶えたときに備える現金・生活費」という意味で使われています。仮に生活防衛資金が生活費の1年分あれば、それを使いながら治療や就職活動ができるので破綻することはないよねという話です。

何ヵ月分を用意しておくかは人によって意見が別れるみたいですが、大体6ヶ月から長くて2年が多いでしょうか。

生活防衛資金を残しておけば、残りは安心して資産運用に回すべきという論調があります。

違和感を持つ人はいないでしょうか?

防衛したいのは生活?

生活防衛資金で防衛したいものが今の生活であれば良いのでしょうが、果たしてその為に現金を保有するのでしょうか?

子供の教育費用、老後の費用、人によっては家や車を買ったり結婚資金が必要で、その為にも現金を貯めていくべきだと考えます。

今すぐに使うお金でないならば資産運用に回した方が良いという意見がありますが、これには賛成できません。

将来必ず必要になるお金は大半は預貯金(や国債などの低リスク資産)で準備するべきというのが私の考えで、よくあるテキストや大多数の意見と異なるかもしれません。

取り崩しタイミングで暴落してるリスク

なぜかというとリスク資産にはボラティリティ(=価格変動リスク)やその他のリスクが伴い、これらを過小評価してはいけないと考えるからです。ここでいうボラティリティとはリターンが月次や年次でばらつくという意味の他に、金融ショックによって一時的に暴落する(例えば半値になる)という意味も含んでいます。

歴史を見れば、大きなショックが起きると株式市場は6割下落することもあります。

子供の教育資金や老後に必ず必要になるお金を取り崩すときに株価が6割落ち込むことを想定してください。この想定で耐えられないなら投資しすぎです。

発生確率の問題ではない

そんなショックがそのタイミングで起きるなんてほんの僅かな確率じゃん!

いえ、どれだけ小さな発生確率でも万が一それが起きたらどうなるかは考えないといけません。

自分や家族の人生がかかっていますから勝率がどれだけ高く見えてもギャンブルだけは決してしてはいけないと肝に命じています。期待値の問題へと単純に落としこむべきではないと思います。

投資は余裕資金でするので儲けもまたQOL向上に使われるべき

そんなこと考え始めたら投資なんてできないじゃないか!という意見もあると思います。

将来「必ず」必要になる資金については大半を預貯金で備えるべきと言っているだけであって、切迫度合いが低い資金使途については割合に応じて投資に回すべきというのが私の考えです。

例えばですがこんなイメージです。

将来の教育や老後費用など絶対必要資金:預貯金で95%を作る
将来の趣味や贅沢などQOL向上資金:預貯金で50%を作る

投資は余裕資金で行うもの。この大原則は重要で、余裕資金の運用によって生じた利益もまた余裕使途に使われるべきだと考えます。資産運用の利益の使途が絶対必要資金であってはならないのです。

私であれば、老後は旅行をたくさんしたいなあ(それくらいしかお金のかかる趣味がない)とぼんやり思っていて、そのために必要なお金を増やすくらいのイメージで資産運用しています。

生活防衛資金という概念を持ち出した時点で優先順位が逆になっています。

できるだけ沢山を投資に回すために生活防衛資金を残すという「投資ありき」ではなく、今と将来「必ず」必要になる資金を預貯金で作る「めど」を立ててから残りを投資に回すべきです。

もし、取り崩しのタイミングで暴落してたら、しぶしぶ長期の海外旅行は諦めて日帰り旅行にします。残念でもそれで済みます。

資産運用は大なり小なり欲を伴います。責任は自分か、最悪の場合は家族で取ることは忘れてはいけないと思います。

まとめ

常に持つ現金をいくらにするか?これは個人の資産運用の世界ではいっちばん大切な議論だと思っています。

個々の商品をどうしようか?国内株か外国株かREITか。そんなことより大事なのが、現金をいくら保有してどれだけを投資に回すかです。

将来のリターンが少しでも高い商品にしたい。少しでも実質コストの低い商品に投資したい。そんなことはリスク資産にいくら投資するかという問題に比べたらケタが小さい話です。

ストック(資産)として現金をいくら残すか?もしくはフロー(収入)のいくらを預貯金に回すか?

これを決めたうえで資産運用へ進むことが何よりも大事だと思ってます。

それではまた。