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P2Pのコンセプトがもたらすのはコストカットとソーシャルな相互監視
こんにちは。YUMAです。
P2Pという言葉が色々なところで使われるようになってきています。
P2P とは?
将来どんな世界が待っているの?
整理してみます。
P2Pのコンセプトとは

P2P(ピアツーピア)とはPeer to Peerの略で、インターネット用語として使われるようになった言葉です。
従来のようにサーバーを通して、peer(仲間)同士が繋がるのではなく、サーバーを通さずに直接繋がる概念の総称です。
最近では、ビジネスモデルを表現するときにも使われるようになっています。
例えば、SkypeやLINEのようなインターネットを使った電話では、間に通信業者を明示的に挟まないために電話代が格段に安く(無料で)済むようになりました。
また、決済であればLINE Payのように個人間で送金が無料で行えるようになり、これまで銀行を介していたときは1回数百円もの振込手数料を払っていたものがなくなりました。
そのほか、メルカリやキャッシュといったサービスも広い意味ではP2Pのコンセプトを具現化したものと言えます。
中央集権的な組織を介さずに、消費者同士が直接つながるようなコンセプトをP2Pと呼びます。
消費者同士がモノやサービスを共同で利用するシェアリングエコノミーと重複してくる部分もあります。
あらゆるビジネスで中抜き(コストカット)が進む
消費者同士が直接つながるようになると何が起きるでしょうか?
まず一番分かりやすい現象としては、従来の中央集権的な組織が中抜きされ、その結果として消費者は同じサービスを低価格で利用できるようになります。
これは上の例で述べたように、銀行を介さずに送金ができるようになったり、通信会社を明示的に通さずに電話ができるようになったりといった例です。
また、シェアリングエコノミーの例で言えば、ライドシェアのUberの出現によって、従来のタクシー業者より安い価格で移動できるようになりました。
中央集権的な組織が「中抜き」に合い、既得権益を失ったことで価格は競争にさらされ、消費者に恩恵が生まれるようになったのです。
これは物価上昇が起こりにくくなるメカニズムとも関係していると思います(以下の記事をどうぞ)。
セキュリティはソーシャルな相互監視に置き換わる
中央集権的な組織がこれまでに果たしてきた役割を考えてみましょう。
もちろん、中央集権的な立場は、先行者としてインフラを整えた見返りにドル箱を享受してきた側面もありますが、一方で中央集権だからこそ可能だったのが徹底したセキュリティです。
全てを一手に管理しているからこそ、トラブルが起きたときに介入したり、セキュリティの面から保守運用を徹底してこれたのです。
個人間でお金やモノのやり取りするP2Pの世界では、何か問題が起こったときに当事者同士で解決しなくてはならない要素が増えてきます。
その見返りとして低価格にサービスを利用できるので仕方ない側面もありますね。
ただし、P2Pの世界ではソーシャルな相互監視が従来の中央集権的なセキュリティから置き代えられていく可能性があります。
Uberの例であれば、利用者は最後に運転手を評価します。
運転手は低い評価をつけられると次の仕事が入りにくくなるので、決してお客を騙すようなことはしないし、気持ちよく利用してもらえるように精一杯の努力をします。
これは「評判」「クチコミ」といったソーシャルな情報やネットワークを意識することで、セキュリティの課題を解決しようとしているのです。
悪いことをしたらソーシャルなネットワークから弾き出されて自分の首を絞める、といういわば相互監視が最大のセキュリティ貢献となっているのです。
資産運用業界はどうなるか
以上を踏まえて、P2Pのコンセプトが資産運用業界に及ぼす影響、将来的な世界観を考えているのですが、私の中で答えが出ません。
投資信託を買っている投資家は、ファンドマネージャーを信頼してお金を預けていることになります。
ファンドマネージャーは多数の投資家のお金を一手に預かり、自らの投資判断で運用するわけですが、これってものすごい中央集権的な構図ですよね。
この構図を嫌気する投資家や、手数料に不満を持つ投資家が増え、何らかの中抜きを狙ったビジネスが台頭してきたときに、P2P のコンセプトは資産運用業界に何をもたらし、何を破壊するのでしょうか?
どなたかご意見があれば是非お伺いしたいものです。
それではまた。