あなたの周りにFIREを目指してる人いますか?アンケート調査によるミレニアム世代の本当の姿。

こんにちは。YUMAです。

CFA協会が出しているペーパーで面白いものがあったので簡単に紹介します。

Uncertain Futures: 7 Myths about Millennials and Investing

日本語ならばミレニアル世代と投資に関する7つの神話という感じでしょうか。

FIREや起業を目指す若者が増えていると話題になるように、社会通説としてはミレニアル世代はデジタルネイティブと言われ、

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  • 高尚な目的を持つ
  • 投資に関しては自信がある
  • 金融の対面営業を信用していない
  • ロボアドなどを巧みに使いこなす

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といったイメージを持たれやすいとのこと(そうなのか!?)。

ところが、実際に世界のミレニアル世代 2,828人にアンケート調査をしたところ、そういったイメージとは全く異なる実態が見えてきたそうです。

ミレニアル世代のアンケート対象者は、

Non-investing(投資未経験)

Retirement-accounts only(iDeCoや企業型DCのような非課税口座のみで投資中)

Taxable accounts(特定口座のような課税口座でも投資中)

の3種類に分けて集計されています。

FIREとは程遠い資産運用の目標

Q.資産運用の目標は何ですか?3つ選んでください。

投資未経験ミレニアルでは40%が”Not living paycheck to paycheck “(その日暮らしをしたくない)を選択してます。非課税口座のみで投資している層は、「想定外の出費に対する備え」「リタイアして心地よく生活するための備え」などが多いようです。

50歳前にリタイアしたい、いわゆるFIREを目指す割合は?

課税口座も含めて投資するような、いわゆる「投資に積極的なミレニアル」の中で見てもたった3%だそうです。表には記載ありませんが。

FIREというワードが注目されてますが、実際の存在確率でいうと物凄く少数。あくまで例外的な若者を指すワードなんですよね。

投資を始めたのは家族や友人からおすすめがきっかけ?勤め先も影響大

Q.あなたが投資を始める意思決定に影響した要因は次のうち何個ありますか?

「個人の興味」が最も多いですね。次に多いのが「両親・家族」です。3番目の要因は、非課税退職口座(DCとほぼ同じ)のみを持つ若者と課税口座も保有する若者とで逆転しています。

課税口座を持つ、いわゆる積極型ミレニアルでは「友人・同僚」が36%で3番目なのに対して、非課税口座のみを持つミレニアルは「勤務先」が37%で3番目です。

家族や友人など周りに投資している人がいればそれらの影響で投資を始めるミレニアルは多い。一方で、投資経験者が周りにいない場合は、勤務先の確定拠出年金などをきっかけに投資を始める人が多いと考えられるでしょう。

Q.何歳で投資を始めましたか?両親や家族がアドバイスをしましたか?(課税口座保有のみ対象)

「18歳より前に家族が投資について話してくれた」という回答が半数。「大人になってから話してくれた」が23%で「家族は投資について話してくれなかった」が12%です。

課税口座も使って投資をしているような積極型ミレニアルは、若いうちに両親や家族が教えてくれたのがきっかけで投資を始めたというパターンが多いことが分かります。これは私たちの周りにも多いですよね。

Q.あなたの勤務形態は?勤務先は退職給付年金(DCとほぼ同じ)を提供していますか?その場合マッチング拠出はありますか?

投資未経験ミレニアルの56%は「フルタイムではない」ことが目を引きます。また、非課税口座のみ保有しているか課税口座も保有しているかにかかわらず、投資をしているミレニアルは「フルタイム、勤務先が非課税口座(DC)を採用、マッチング拠出あり」というパターンが圧倒的に多いようです。

やはり、勤務先が従業員のためにDCプランを採用していくのは、貯蓄から資産形成を促すためにもかなり大事だということが分かりますね。

投資の意思決定にそこまで自信がない

Q.投資の意思決定をするのにどれくらい自信がありますか?

「Somewhat confident(まあまあ)」というミレニアルが最も多いようですね。課税口座も保有しているミレニアルになると「Extremely(かなり自信がある)」という回答も15%となっています。

ペーパーでは、思ったより自信がある人が少ないという評価になっています。

投資ブロガーを集めて同じアンケートをしてみたらどうなるでしょうかね?((笑))

金融のプロに対してポジティブ

Q.あなたの担当の金融のプロフェッショナル(≒セールスかアドバイザー)に満足していますか?(セールスとかかわった人だけ対象)

これは意外にも満足しているミレニアルが多いようです。不満を持つのは2%だけ。

証券会社の対面営業なんてろくなやつがいない!というネットの論調と少し温度差がありますね。

意外とプロを使っている人は満足していて、使っていない人が横から見ていてネガティブな主張をしているのかもしれませんね。

Q.なぜ金融のプロを使わないのですか?あてはまるものを複数選んでください。(使ったことのない人が対象)

「Too expensive(高いから)」が最多の42%で「十分なお金を持っていないから」が39%です。その次に「自分の投資意思決定に自信があるから」「プロを信用していないから」「どうやって見つければいいか分からないから」と続きます。

メディアによる報道のイメージだと「プロを信用していないから」がもう少し多い印象もあります。やはりそこは声の大きさにもよるでしょうから実際にはこんなものなのかもしれません。

証券会社や銀行のセールスもそこまで忌み嫌われてるわけではないですようです(笑)

投資開始資金を少なく見積もっている

Q.金融のプロと相談して使っていくためには最低いくらの投資資金が必要だと思いますか?

「最低資金なんてない」と感じている人が20%で、「最低でも5000ドル」が21%、「最低でも1万ドル」が20%と続きます。

これは意外ですよね。こんなにも低く見積もるものでしょうか。50万円の投資資金で野〇証券や大〇証券に行けますかと聞かれたら私なら躊躇してしまいます。

ミレニアルはそういった「大金がないと証券会社の営業マンに相手にしてもらえないかも」といった固定概念はあまり持っていないということでしょう。

ロボアドやその他のイノベーションに疎い

Q.ロボアドに代表されるような手数料が低く人の主観が入りにくい自動化されたデジタルアドバイザーについてどの程度詳しいですか?

「聞いたこともない」が37%!!

「Very familiar(よく知っている)」はわずか11%で、「使ったことがある」は3%だけです。

ミレニアルと言えば「対面営業なんて煩わしい」「今どきはスマホで資産配分を自動的に決めるんだ」というイメージですが、アンケート結果はそれとは程遠い結果となりました。

金融のプロについてもイメージはあまり悪くないようですし、世間が騒いでいるよりも対面営業に意外とニーズはあるのかもしれませんね。

Q.ロボアドに代表されるデジタルアドバイザーにどれくらい興味がありますか?(未使用の人を対象)

「全く興味なし」が22%です。この結果を見てもロボアドに興味を持っているミレニアルは意外と少ないということが分かります。

資産運用自体に興味がない人からすればロボアドなんて知らないということでしょうし、資産運用自体に興味はあってもロボアドには興味を持たないという人も多いのでしょう。

グループに分けると色んな傾向が見えてくる

ミレニアルの属性を分けてアンケートを集計しています。

Rural(田舎)とUarban(都会)で分けるとこのような感じ↓

全体的には都会に住んでいるミレニアルの方が、投資経験(課税口座も含めて)があったり投資意欲が高かったりするようです。

田舎に住んでいるミレニアルの方が資産運用のゴールも高くないし、自分の金融リテラシーに自信が持てない人が多いようです。

次にミレニアルを男性と女性で分けて集計↓

全体的に男性の方が投資経験がある人が多く、投資に関する自信も持っている人が多いようです。

この辺りは日本でもよく言われていますね。男性の方が自信過剰でトレードを無用にしたがるから女性の方が長期投資には向いてるだなんていう主張も見かけます。ある意味整合的な結果ですね。

一口にミレニアルと言っても年齢層が広いです。

そこで年齢をTrailing(22~29)とLeading(30~37)に分けて集計します↓

こちらの結果もある程度は想像できます。やはり年代が多少でも上になれば投資している人も増えるし自信もつきやすいようです。

感想

私はそもそもミレニアル世代に対してあまり強いイメージを持っていませんでしたが、たしかに最近はFIREだ起業だなんだと騒がれたりと、意識の高いミレニアルがフォーカスされています。

ただ、報道で目にする頻度と実際の存在確率にはものすごいギャップがあるということは忘れてはいけませんね。

一方で、ミレニアルがロボアドにあまり関心がなく、金融のプロに対してそこまでネガティブでないというのは意外でした。

これからはネット証券だけが生き残る~みたいな論調、私もそう思っていましたが案外に伝統的な証券会社もしぶとく生き残っていくかもしれません。なんせ投資の意思決定に自信のないミレニアル世代がそのまま大金を相続してしまうパターンもあるでしょうから。

まあ、そんなこんなでなかなか面白いアンケート結果でした。

それではまた。