CFA試験と日本の証アナ試験との違い。受験者へのアドバイスも。

こんにちは。YUMAです。

今さらですが先週発売の日経ヴェリタスに昨年のCFA試験の合格者が掲載されていますね。合格された方、おめでとうございます。

私もCFAホルダーのファンドマネージャーです。CFA試験にパスするのには結構な努力が必要です。今回は日本の証券アナリスト(CMA)試験との違いをまとめます。あとこれから受験する方へのアドバイスも少し。。

CFAとは

CFAとは、Chartered Financial Analystのことで米国の証券アナリストのことです。これに対して日本の証券アナリストはCMAという略称で呼ばれます。特に金融業界においては米国は世界の中心ですから、CFAはグローバルな証券アナリスト資格となります。

CFAについて、詳しくは資格の学校TACの説明がまとまっているのでご覧ください。

日本の証券アナリストであるCMAについては日本証券アナリスト協会のページをご覧ください。

CFA試験とCMA試験の特徴

試験の主な特徴については以下の通りです。

ステップ

CFA試験はレベル1~3までの3回の試験をパスする必要があります。CMAは第一次試験と第二次試験の2回です。

スケジュール

CFA試験は、レベル1だけは年2回の試験日程(6,12月)があり、レベル2とレベル3は年1回の試験日程(6月)となります。CMA試験は第一次試験は春と秋の年2回、第二次試験は年1回6月に実施されます。

試験形式

CFA試験はレベル1, 2とレベル3の半分(午後)については選択形式(マークシート)で、レベル3の半分(午前)については記述形式(エッセイ)となります。全て英語です。CMA試験については全て日本語で、第一次試験は選択形式、第二次試験は記述形式です。

試験時間

CFA試験はレベル1, 2, 3いずれも、午前3時間+午後3時間の計6時間です。CMA試験については、第一次試験は計6時間、第二次試験は計7時間となります。

受験科目

CMAの第一次試験は、「証券分析とポートフォリオ・マネジメント」「財務分析」「経済」と明確に3科目に別れており、別々に受験することも可能です。CFA試験は、”Financial Reporting and Analysis”や”Quantitative Methods”といった分野が複数あるものの、個別に試験科目として別れてはいないため「今年はxxの科目だけ試験受けよう」ということはできません。CMA試験も第二次試験は科目別ではありません。

私が感じる試験の違いとアドバイス

2つの試験を両方パスして感じることはいくつかあります。

出題範囲の違い

まず、難易度で言うとCFAの方が圧倒的に難しく、そこに異論の余地はないのですが、その理由は試験の出題範囲の広さが大きいです。CMAもカバーしている分野としては広いのですが、実際は試験に出題されることがないような分野が多く含まれます。また、一部は大問を選択することも可能なため、自分の苦手な箇所と得意な箇所があっても対応できてしまいます。

これに比べて、CFA試験の場合は問題選択の余地は全くありませんし、そもそもテキストに書いてある内容なら端っこの方であっても出題されます。重要なところだけ押さえれば読み飛ばして勉強した方が効率的だろ、というのが通じません。

理解度の深さの違い

CMA試験はブラックショールズ式など高度な数学をカバーしているにも関わらず、資格保有者のほとんどはそれを理解していないですし、理解せずに合格することが容易です。反対にCFA試験は高度な数学はカバーしていませんが、テキストの隅々までを理解している必要があります。

時間の足りない度合いの違い

CFA試験のレベル3の午前の記述試験(エッセイ形式)は、時間との戦いが恐ろしくシビアです。英語ネイティブでない人は時間は必ず足りなくなるでしょう。もし時間が2倍あれば合格点を達成できる人は多いはず。

しっかり内容を理解していても英語の文として記述するのに多くの時間を使うため回答が不十分になります。時間との戦いを制するには、「問題文を読んだ瞬間に回答が文章として頭に浮かぶ」レベルまで訓練する必要があります。英語では書きたい回答内容の半分しか書けないというのが当たり前なので、半分書けば部分点だけで合格点に達するくらいのスピードを身に付けましょう。

試験対策のしやすさの違い

試験勉強の対策のしにくさと言うのも大きな違いでしょう。CMA試験には過去問対策がありますが、CFA試験にはありません。また、記述試験の自己採点が難しくなります。「この英語の回答で採点者に伝わるか?」というのは英語の添削に近い作業にもなってきます。日本人受験者のほとんどは「自分が何%くらい点数が取れているか」がよく分からないままに試験に臨むことになります。

まとめ

日本の多くの資格試験はいわゆる「暗記物」で、本質的な理解度を問えていない資格試験が多いです。はっきりいって暗記した内容は時間がたてば忘れますし、そこを測ってもあまり意味はありません。

CFA試験はレベル1から3に進むにつれて、暗記するボリュームは少なくなり、一方でその場の判断力が求められる問題が多くなります。レベル3ではファイナンシャル・アドバイザーとしての記述が求められます。

個人的に思うことは、資格試験の時間を圧倒的に少なくして、全ての資格試験は時間との勝負にしたらよいのではと思います。試験時間が足りないと、「考える」というよりもむしろ「習慣化した知識が身に付いている」必要があり、試験勉強もまた生きた知識と思考プロセスを体に覚えさせるような取り組みとなり有意義なものとなるでしょう。

それではまた。