CFA受験に向けたアドバイス

こんにちは。YUMAです。

CFAの勉強方法に関するご質問を頂くことがあるのでまとめておきます。

費用が結構かかるので受験するなら一発合格を目指した方が良いですね。

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CFAホルダーであることのメリットは?

受検しようか迷っている方からたまに質問されますが、アナリスト資格を保有していてもはっきりとしたメリットはありません。

司法試験や宅建士試験などのように、特定の業務をすることを許可されるような免許的な特性を持つ資格ではないからです。明示的に給料が上がるわけでもないです。

日本の資産運用業界では日本の証券アナリスト資格(CMA)は基本的にほぼ全員が持っていますが、これらもメリットはほぼありません。新人ではない証拠というか、名刺代わりというか、持っていないとマイナスだけど持っていてもプラスはないです。

同じように、海外の資産運用業界の人間は当たり前のようにCFAを保有しており、彼らもそれを誇るわけではなく慣習的に受検して取得した感じだと思います。これはアメリカ人に限らず中国人などアジア圏も同じです。

ただ、日本は海外に比べてCFA保有者が少ないのと、外国や英語へのコンプレックスが強いことからCFAを保有しているとなぜか一目置かれます。これは日系の会社特有の雰囲気かもしれません。

実際、勉強は結構必要ですし、仕事の合間を縫って勉強時間を見つけなくてはいけない苦労などがあるので、CFA保有者同士で苦労が共有できるのは口に出さないかもしれませんがメリットなのかも。

高校時代に厳しい運動部に所属していた仲間たちは将来も絆が切れにくいのにも似ているかもしれません。

勉強方法アドバイス

まず、教材ですが私は最も標準的な”Kaplan Schweser”のテキスト一式のみを使いました。周りの人もほとんどこれでした。

TACの教材だと日本語の解説などもありますが、どうせ本番は英語なので日本語で勉強しても効果は小さくなります。それから追加料金を払えば、講義に出席できたり動画で解説を見たりできますが、これも全く不要です。Schweserのテキストに丁寧な解説がありますし、何より時間がないので動画を見るより自分の理解不足の箇所を何度も読み直したほうが効率的です。

Level 1

一問一答形式で、6時間(360分)で240問が出題されるので1問あたり平均90秒以内で回答します。最初は時間が足りないのではないかとビビっていましたが、一瞬で回答できる短い問題も多いので実際は時間はむしろ余ります。

大事なのは「テキストを読んで理解すること」です。当たり前と思うかもしれませんが、試験というと、ついつい過去問で問題慣れすれば合格できると思いがちです。ぶっちゃけ言うとLevel 1では問題慣れはあまり重要ではありません。一問一答なので、知っているか知らないかで決まる問題が多いからです。

範囲は広いので少しでも基礎的な理解に時間を使う方が大事です。逆にすごく複雑な計算問題はありません。一度だけでもテキストを読んでいるだけで何となく覚えていて回答できた、というのも多いです。

“Financial Reporting and Analysis”、いわゆる財務分析の出題割合が大きいので、ここの出来で合否が左右されます。

私はテキストの読み込みに時間をかけ過ぎて、過去問を十分に解く時間がなく本番に臨むことになりましたが、Financial Reporting and Analysisはおそらく高得点だったので運よく合格できました。

Level 2

大問1つにつき小問が6題なので、Level 1よりも「問題慣れ」が重要です。

複雑な計算問題も多少あるので繰り返し勉強して体で覚えるしかありません。テキストを読むのは勿論大事ですが、読み込みを徹底するよりも問題を解きながら勉強した方が効率的な気がします。

また、大問のテーマがある程度読める(例年、XXの分野から1題など)ので、問題のパターンがある程度絞られてきます。Level 1よりも勉強はしやすいです。逆に、大問1つ「これが出るだろう」と丸ごとヤマを張るという手段が確率的に結構当たるのですが、はずすと小問6題をごっそり逃すので合格は絶望的になります。難しいところですね。

Level 1と同様に、試験本番の時間は意外と足ります。

Level 3

Level 1, 2と一番違うのは「とにかく時間がない」ということです。時間さえあれば合格者と同じ点数がとれてる受験生は多いと思います。特に、私のように英語がほぼできない純ジャパには相当厳しいです。

Level 3では、過去問だけを繰り返すという勉強方法は1mmも通じません。Level 1と同じように、とにかくじっくりとテキストを読むのが良いと思います。ただ、時間配分の感覚をつかむためには時間を計りながら過去問を繰り返し解く訓練は必須です。

それから、特に私のような英語の不得意な日本人は、午前のマークシート問題で高得点を出す必要があります。午後のエッセイ(記述)問題は、頭で理解していることを書いたつもりでも採点者には7割くらいしか伝わらないと思ったほうがいいです(笑)

エッセイ問題は、問題文を見た瞬間に解答の要点を記憶から引っ張り出してきて即座に書き出せないとダメです。理解していることと回答できることは違います。スポーツと同じで反射的に手が動くのが大事です。

初めて見る問題であれば、部分点が狙るえキーワードは何かを考えて最初から部分点狙いで回答するしかありません。

最後に

“Ethical and Professional Standards”はLevel 1~3全てにそこそこの割合で出題されます。ここで余りに誤答が多いと足切りされるという噂もあるほどです(実際に公式HPにそのようなことが仄めかされていた気がします)。

なので一生懸命に勉強するのですが、この分野は勉強した分だけ点数が伸びるという分野ではないので、試験直前にががっと勉強すればそれ以上は時間をかけない方が効率的だと思います。

それではまた。