こんにちは。YUMAです。 インデックスファンドは連動対象指数であるベンチマークに連動する商品です。 それに対して、…
配当貴族指数ってなに?増配ピカピカ銘柄が等ウェイトで!
こんにちは。YUMAです。
久しぶりに株式インデックスの紹介記事です。
今回は米国の「配当貴族指数」です!
S&P ダウ・ジョーンズの算出しているS&P 500配当貴族指数をもとに説明します。
配当貴族とは?
配当貴族は英語で配当セレブ、、ではなく”Dividend Aristocrats”と言います。
基本的な概念は、配当を毎年連続で増やしている銘柄たちを配当貴族と呼んでいます。分かりやすく言い換えるなら「連続増配銘柄」ですね!
前年と同じ配当額ではダメ。増えてないといけない。しかも25年以上。そんな銘柄あるの?米国にはうじゃうじゃあるんですよね。
現時点で53銘柄によって構成されています。
繰り返しますが、配当額が前年「以上」ではなくて前年を「越えている」で、これが25年続いている銘柄ですよ。
インデックスの構成ルール
S&P 500配当貴族指数のインデックス・メソドロジー(英語)が公開されているので、そちらをご紹介します。
インデックスの構成プロセスは以下の通り。
- S&P500の構成銘柄から25年連続で増配している銘柄を抽出
- 特別配当など一時的な配当の増減はカウントしない
- 浮動株時価総額が30億ドル以上に絞る(企業サイズを考慮)
- 1日当たりの平均出来高が500万ドル以上の銘柄に絞る(流動性を考慮)
- 抽出した銘柄を等ウェイトで保有(仮に50銘柄なら1銘柄2%で保有)
- 構成銘柄の見直しは毎年1月末に実施
- ウェイトは年4回(1,4,7,11月末)等ウェイトにリバランス
とってもシンプルですね。
もしも、25年も連続増配してる企業がなくなったら?もし、条件を満たすのが3銘柄しかなかったら33%ずつ保有するの?
そんなことはないように銘柄数が少ない場合には先の条件を緩めて「最低でも40銘柄」が指数に入るようになっています。
銘柄数が40より少なくなる場合、
- 連続増配期間を25年から20年に緩める
- それでも40銘柄未満なら、40銘柄になるまで配当利回りの高い順に追加していく
とします。
また、特定のセクターが指数の構成ウェイトの30%を越えないように工夫がなされています。
パフォーマンスと特徴
S&P ダウ・ジョーンズのウェブサイトに過去のパフォーマンスデータがあります。
また、配当貴族指数そのものではありませんが、連動するETF(ProShares)があるのでそちらのファクトシートから特徴を見てみましょう。
パフォーマンス
過去10年間のリターンをチャートにしてみました。USDベースです。
S&P500と比べて高いリターンを示していますね。
細かい数値はウェブサイトに記載がありますのでご覧ください。
セクター
セクターの構成ウェイトはどうなっているでしょうか?
Consumer Staplesというのは日本語では「生活必需品」であり、このセクターが全体のおよそ1/4を占めています。
次に多いのがIndustrialsで20.4%、これは「資本材」セクターです。
参考にS&P500のセクターウェイトも示しておきます。Appleなどのテック企業をはじめとしたITが全体の1/4を占めています。
セクターウェイトで見ると配当貴族指数とS&P500は全然似てませんね。
メインの構成銘柄
配当貴族指数は等ウェイト指数です。
現在、53銘柄で構成されているので、全ての銘柄が1/53=1.89%の保有ウェイトとなるはずですが、実際には株価の動きで少しずつずれてきます。
連動するETF(ProShares)のトップ10の構成銘柄は以下のようになっています。
配当貴族に投資したければこれを買え!
SMT 米国株配当貴族インデックス・オープン
http://www.smtam.jp/fund/detail/_id_353/
ノーロードファンドです!!
運用会社:三井住友トラスト・アセットマネジメント
信託報酬:年率0.594%(税抜き0.55%)
野村インデックスファンド・米国株式配当貴族
http://funds-i.jp/funds-i/140687/
こちらもノーロードファンドです!!
運用会社:野村アセットマネジメント
信託報酬:年率0.54%(税抜き0.50%)
NEXT NOTES S&P500 配当貴族
http://www.nextnotes.com/lineup/detail/sp500div.html
こちらはETNです。株やETFを買うのと同じ買付手数料で買えます。
信託委託者:野村證券
管理費用:年率0.85%
まとめ
配当貴族指数、名前だけでなく投資対象としても面白いです。
連続増配銘柄なんてそうそうないだろ!と思いますよね?
日本だと花王が29年連続で増配してます。これがアメリカには40年とか50年とか連続増配してる銘柄がざらにあるんですよね。びっくりです。
増配できるということは財務体質がしっかりしてるってことですから、ほかの銘柄と比べるとリスクが低い銘柄です。なので、市場平均よりもやや割高になりやすい傾向があります。ピカピカ企業ですからね。
(ただし、今だとPERで見るとほとんど市場平均と同じくらいのバリュエーションです)
将来のことは分かりませんが、過去長期のパフォーマンスは市場平均を上回っていますし、コンセプトとしてもローリスク銘柄が多い指数なので投資対象に検討してみてはいかがでしょうか?
日本株における配当貴族指数は別の記事で取り上げます。
それではまた。