日本の配当貴族についてもご紹介。日本にも連続増配企業ってあるの?

こんにちは。YUMAです。

以前に米国配当貴族指数(S&P 配当貴族指数)とインデックスファンドについてご紹介しました。配当貴族ってそもそも何?という方は以下の記事をご覧ください。

日本についても配当貴族のような指数やファンドってあるのでしょうか?

今回はそのあたりをご紹介します。

日米間における連続増配企業のレベル差

まずはじめに米国みたいな配当貴族って日本にもいるの?という話からです。

これについては野村證券のサイトが分かりやすかったので紹介します。

なお、ここで紹介する銘柄の選抜ルールは配当貴族指数の増配認定ルールとは少し異なるのですが、大まかな傾向は同じなのでこちらを参考にします。

日本の連続増配銘柄

日本の連続増配年数トップ10です。

順位 銘柄名[銘柄コード] 連続増配年数
(予想含む)

1

花王[4452] 29年

2

ユー・エス・エス[4732] 21年

2

SPK[7466] 21年
4 明光ネットワークジャパン[4668] 20年
4 小林製薬[4967] 20年
6 リコーリース[8566] 19年
6 三菱UFJリース[8593] 19年
8 しまむら[8227] 18年
8 トランコム[9058] 18年

花王が堂々トップで29年の連続増配です。すごいですね。

リーマンショックをも乗り越えて増配している企業はやはり内需関連銘柄、つまりディフェンシブ銘柄が多いようです。

米国の連続増配銘柄

続いて米国銘柄の連続増配年数トップ10です。

順位 銘柄名 連続
増配年数
セクター 類似の日本企業

1

ドーバー 62年 資本財 三菱重工、三菱電機、横河電機など

2

プロクター・アンド・ギャンブル 61年 生活必需品 花王、ライオン、資生堂など

2

エマソン・エレクトリック 61年 資本財 三菱重工、三菱電機、富士電機など

2

ジェニュイン・パーツ 61年 一般消費財 SPKなど
5 スリーエム(3M) 59年 資本財 日東電工など
6 ジョンソン・エンド・ジョンソン 55年 ヘルスケア 武田薬品、テルモなど
6 コカ・コーラ 55年 生活必需品 伊藤園、サントリー食品インターナショナルなど
6 コルゲート・パルモリブ 55年 生活必需品 花王、ライオンなど
9 ホーメル・フーズ 52年 生活必需品 日本ハムなど
10 スタンレー・ブラック&デッカー 50年 資本財 マキタ、日立工機など

トップのドーバーは62年連続増配、2位のP&Gは日本人にも身近な企業ですが61年連続増配です。

アメリカさん、すごすぎだろ。。。

 

ということで、日本にも花王のようなすごい連続増配企業がいるのですが、本家アメリカの連続増配企業は段違いにすごいわけです。

しかも、多くの銘柄が下位にも続いているんですよね。

こればかりは積み上げていくものなので一朝一夕にはアメリカに勝てません(勝つ必要もないのですが)。

日本企業にもコツコツと増配を続けてくれる銘柄が出てくると面白いですね。

日本の配当貴族指数もある

実は、S&P ダウ・ジョーンズの算出する配当貴族指数は米国だけでなく日本株バージョンもあります。

その名も、S&P/JPX 配当貴族指数です。

指数の名前にJPXという名前が入っている通り、東証と協力してTOPIX構成銘柄をベースに作っている指数なんです。

この指数は、東証株価指数(TOPIX)内において、10年以上にわたり毎年増配をしているか、または安定して配当を行っている最も配当利回りの高い企業のパフォーマンスを測定するように設計されています。(出所:S&P ダウ・ジョーンズ)

米国の配当貴族指数と連続増配のルールが違います。

「増配or安定配当」が「10年以上」の銘柄たちで構成されていますね。米国の配当貴族指数は「増配(安定配当は含まない)」が「25年以上」の銘柄たちでした。

先に説明したように、日本企業には連続増配を長くにわたって継続している企業は多くないので、増配認定ルールが緩いのです。

銘柄数が40を下回らないように作られていたり、等ウェイトで保有する点やリバランスのタイミングなどは米国の配当貴族指数と同じです。

似て非なるもう一つの連続増配指数

さて、S&P ダウ・ジョーンズとは別に連続増配銘柄のパフォーマンスを捉えようとする株式インデックスがあります。

野村證券が算出する野村日本株連続増配インデックスです。以下が概要説明です。

 

野村日本株連続増配インデックスは、過去において一定期間、毎年連続して増配した銘柄(以下、連続増配銘柄)を構成銘柄とする日本株指数です。連続増配銘柄には、配当原資である利益の安定と、株主還元に積極的な経営姿勢という企業像をうかがうことができ、本インデックスではこうした連続増配銘柄群の株価動向を反映したパフォーマンスをパッシブ運用によって獲得することを目指します。(出所:野村證券)

S&P ダウ・ジョーンズの算出するS&P/JPX配当貴族指数と似ているのですが、もちろん異なる点もあります。

こちらの指数については、いずれ別の記事で詳細をご紹介したいと思います。

日本の配当貴族に投資したいならこれを買え

「S&P/JPX配当貴族指数」に投資するにはどの投資信託を買えばいいの?

SMT 日本株配当貴族インデックス・オープン

http://www.smtam.jp/fund/detail/_id_352/

SMTは米国配当貴族も投信作ってますし、力入れてますね。こちらももちろんノーロードファンドです。

運用会社:三井住友トラスト・アセットマネジメント

信託報酬:年率0.4536%(税抜0.42%)

One ETF 高配当日本株

http://www.am-one.co.jp/fund/summary/313005/

こちらはETFです。なのでノーロードファンドとは異なりますが買付手数料は安く済みます。

運用会社:アセットマネジメントOne

信託報酬:年率0.3024%(税抜0.28%)

NEXT NOTES 日本株配当貴族

http://nextnotes.com/lineup/detail/jpx_arist_nt.html

こちらはETNです。野村證券は米国配当貴族でもETN出してます。

ETF同様に買付手数料は安く済みます。

信託委託会社:野村證券

管理費用:年率0.85%

アクティブファンド

日本連続増配成長株オープン

http://www.okasan-am.jp/fund/552399

指数に連動するファンドではないのでアクティブファンドなのですが、岡三も連続増配企業へ投資するファンドを出しています。

買付手数料はSBI証券で2.268%です。ちと高いですね。

運用会社:岡三アセットマネジメント

信託報酬:年率1.5552%(税抜1.44%)

野村継続増配日本株

https://www.nomura-am.co.jp/smt/fund/funddetail.php?fund_cd=140675

こちらは野村アセットマネジメントから出しているファンドですが、野村日本株連続増配指数とは関係のないアクティブファンドです。販売会社は野村証券のみ。まあ、これを買いたい人はいないでしょう。

運用会社:野村アセットマネジメント

信託報酬:年率1.566%(税抜1.45%)

まとめ

今回は日本の配当貴族指数とファンドについて紹介しました。

連続増配銘柄はリーマンショックなどの厳しい状況下でも配当を増やしてきた企業ですので、何かの時に下値抵抗の強い安定企業と言えます。

連続増配と高配当は全く異なる性質なのですが、安定性という観点でポートフォリオの一部に配当貴族ファンドを入れるのもアリだと思いますよ。

それではまた。